SJFとは?

関節ファシリテーション(Synovial Joint Facilitation,S.J.F. )とは?

  • 一般の方へ
 例えば、立ち上がったり階段を上ったり下りたりする際に、膝に痛みを覚えるという人は世の中にかなりいます。

この場合、
・老人だから仕方ない
・レントゲンで変形があるから
・水が溜まっているから
・体重が重いから負担がかかりすぎる
・筋力が弱いから 病院ではさまざまな原因を挙げて、膝関節に痛み止めの注射を打ったり、あるいは注射器で水を抜かれたり、人工関節の手術をしたりしています。

ところが周囲の人を見ていると、一方では小学生の子供に痛みがあるのに、一方ではどこも痛くな ったことのない老人もいます。 変形や腫れがあるのに痛がらない人もいれば、腫れがないのに膝が痛いという人もいます。 太った人なのに膝が痛くない人もいますし、痩せた人でも痛いという人もいます。 また、プロレスラーなど筋力の強い運動選手でも膝に痛みを訴える人がいるなど、病院でいわれて いることが納得できない場合もかなり多いのではないでしょうか。

アメリカの整形外科医マクメンネル博士は、痛みを訴えて病院を訪れる患者には、原因として関節 機能障害が最も多いと 言っています。 この関節機能障害というのは病気ではありません。関節がいわゆる“引っかかり”とか“さび付き” といった状態になっていることを指します。 動かされる関節が何らかの原因でその動きを失っているか、正常とは異なる動き方をしている状態 で、その痛みは烈しい痛みから軽い痛みまで、人によって、あるいは場所によっていろいろです。 この状態が長く続けば痛みはその関節にとどまらず、その関節とは遠く離れた場所にまで広がるこ ともわかっています。

例えば、腰にある関節に機能障害が起こっているのに痛みは膝に感じるということもあるのです。 体の中には200余りの関節がありますが、特に関節機能障害の起こりやすい関節というものがあります。 背骨にある関節、鎖骨の関節、手のひら、足などのように小さな動きしかない関節は、機能障害が起こりやすいのです。 これらの関節に対して、手技による調節で正常の動きが起こるようにすると、直ちに痛みが消える ことが多く見られるようになりました。 どの関節からどこに痛みが出るかまでもわかってきまし たが、どうしてそのような障害が起こるかという原因はいまだにわかっていません。

そこで当研究会を作り、現在痛みを訴えている人と、関節の運動の専門家である理学療法士、作業 療法士が参加して関節機能障害が起こる原因をみつけだすこと、及び機能障害の治療法の確立を最 大の目的として活動しています。


  • PT・OTの方へ

 関節ファシリテーション(Synovial Joint Facilitation, S.J.F. )とは、関節の中で起こる関節面の動 きを利用して痛みを治療する方法で、1979 年から約 20 年かけて 宇都宮初夫理学療法士によっ て開発されたこれまでにない新しい西洋医学の治療法で、現在もなお更に効果的な治療にと開発研 究が続けられている。
関節の中の動きが障害されて痛み、しびれ、筋力低下、めまい、耳鳴りなどの症状を訴えて病院を 訪れる人は非常に多く見られる。 これは関節の中の動きを改善する治療によって症状が消失する ことからわかってきたことである。従来、痛みは神経の刺激によるものだと考えられてきた。しかし、脊椎の変形、 分離症、すべり症、脊椎管狭窄症、椎間板ヘルニア、股関節・膝関節の変形等 に伴う痛み、あるいはむち打ち症、切断肢の痛み、脳卒中の肩痛等変形以外の疾患に伴う痛みは、 JFで消失するものが多いことから、ほとんどの場合その原因にはならず、関節の機能異常(病気 によるものではなく、関節の動きがなくなるもの)によるものであることがわかってきた。
痛みはそもそも色、形、臭いもなく、身体のある部分に異常があることを、”警告”するという意 味のものである。それゆえ医学では痛み自体は治療対象とはならず、 痛みの原因が治療されるべ きであり、麻酔注射、頓服薬、座薬などの対象療法によって安易に痛みを抑えることは厳に慎むべ きことなのである。原因が分からず、まず痛みのみを感じなくすると、この症状を引き起こした本 体である病気もしくは関節面の滑りなどの障害である機能異常が隠れてしまうため、診断を誤らせ る原因となりえる。
SJFによって消失する痛みは病気によるものではなく、関節機能異常によるものであり、けが・ 炎症以外で痛みを訴えて病院を訪れる患者の中ではその数が最も多くみられる。また機能異常に対 してはSJF以外に治療法はない。したがって、身体のどの部分の痛みを有する患者も、ますSJ Fを受けてみる価値は十分ある。痛みの原因診断は、ある治療を行った直後に痛みが消失して初め て確定診断がされる(治療的診断)ものであり、SJFはここにおいて最も大きく活躍するが、この 使用法は医師によってのみなされるものである 。(理学療法士は、医師の指示によって治療を行う 職種である)
以上のように、SJFの登場は、これまで原因不明であった痛みの原因診断を確実にし、治療を有 効にするまさに”医療技術の大革命”といえる。